司馬遼太郎(文春文庫)
経営者の愛読書としてよく挙げられるのでいつかは読まないと思っていましたが、文庫本で全8巻。なかなか手が出ませんでした。
とはいえ、もうそろそろタイムアップも近づいてきたので一念発起して第1巻を購入したのが2021年10月。それから約5年かかりでなんとか読了と相成りました。
正直なところ前半はなかなか小説の世界に入り込めなかったのですが、中盤の日露戦争の地上戦、そして終盤の海戦は圧巻かつ爽快。でもそんな読者に冷や水を浴びせるかのように沈痛な面持ちの海軍参謀秋山真之。
映像化の依頼があっても「戦争賛美ととられるから」と断り続けた司馬さんらしい強い意志を感じます。
そんな強靭な価値観を軸に独特なユニークさを散りばめた大作。これに大国ロシアならぬ大企業に挑むベンチャー企業を重ね合わせる経営者のイマジネーションもさすがですね。もちろんそこには膨大な知識量と緻密な戦略と最終的な決断が必要だということも含めて。
なにはともあれ人生の宿題をひとつ片付けた感じでホッとしました。
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