(2007年/アメリカ)
「後味の悪い映画」という評価があったので個人的には気が進まなかったのですが・・・。原作がスティーブンキングということで容赦ないですからね。
監督のフランク・ダラボンは同じくスティーブンキングの「ショーシャンクの空に」(これもキングだったんですね。)、「グリーンマイル」(原作は読んだ)も撮っておられます。キングが好きなんですな。
というわけで、小説もそうなんですがスティーブンキング特有の「特異なんだけど明快な展開」によって、どんどん映画に引き込まれて衝撃のラストとなります。
ただこのラスト(フランク・ダラボン監督が原作と違ったものにして、キング自身も絶賛した)は、たしかに後味が悪いのですが、それよりも「そういうことも十分に起こりうる」という感じでした。
キングがこのラストについて「ホラー映画を見に行く人々が必ずしもポリアンナ・エンディングを望んでいるわけではない」と言っているように、絶望的状況から辛くも脱出した者たちが必ずしもハッピーエンドを迎えられるわけではない、ということです。観客が無意識にステレオタイプなエンディングを望んでいるにせよ、(実際の人生においても)ある選択がどういう結果をもたらすかは誰にも分からないのです。
そういう意味でも、後味の悪いラストも含めて、逆にすっきりするという「特異なんだけど明快な」映画でした。
コメント