俺たちに明日はない

Cinema

(1967年/アメリカ)

なんということもなく「明日に向かって撃て」と混同してしまう本作品。奇しくもどちらも実在したギャングがモデルとなっています。そして銃弾で蜂の巣、というエンディングも共通ですね。

「明日に向かって撃て」は建物から飛び出す二人のストップモーションがセピア色になっていくと同時におびただしい銃声・・・というものですが、本作は通称「死のバレエ」と呼ばれる銃弾に踊らされる二人を生々しく捉えています。あの直前の、包囲網に気付いた二人の一瞬の表情がなんとも奇跡的な光を放っていました。

どことなく井上順氏を彷彿とさせるクラウド役のウォーレン・ベイティ、そしてボニー役はフェイ・ダナウェイ。なんとも言えない存在感(強い女性でありながら、結果的には幸が薄い)は、「チャイナタウン」のヒロイン役でも印象的でした。

「あんな逃げ回っているのにどこで洋服を買うんだろう?」と思うくらいにいつも垢抜けたお洒落な服装をしてましたね。実際に当時、彼女の影響でベレー帽が流行したそうです。

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