(1932年/イギリス)
初期のヒッチコック作品です。有名じゃない初期のヒッチコック作品というのは期待はずれなことが多いのですが、本作もまったく期待通りの期待はずれでした。
それでもオープニングは「おっ!」と思ったのです。木のアップから風が吹いて舞い落ちる葉っぱとともに歩道を転がっていく帽子をカメラが追いかけて、ある屋敷の入り口で止まった帽子を追いかけてきた男がふと屋敷を見上げると「売家/貸家」にも関わらずろうそくの灯りに移される人影が窓に映る・・・という。
しかしまぁその後の本業コメディアンと思われる浮浪者役の演技がいかにもオーバーアクトだし、展開はグダグダだし、誰が一体何を目的としているのかさっぱり分からないし・・・。
それでも後半の機関車とバスの疾走シーンは1930年代とは思えない迫力はありながらも、仲間割れした一味が電車の上を行ったり来たりするだけだし、折角機関車に乗り込んだ浮浪者コメディアンは何の役割も果たしてないし・・・。
というわけで最後のどんでん返しも「もう今さらどうでもええっちゅうねん!」という感じでした。
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