スリーピー・ホロウ

Cinema

(1999年/アメリカ)

『エド・ウッド』『バッドマン』シリーズ、『アリス・イン・ワンダーランド』のティム・バートン監督作品。主役は『エド・ウッド』や『チャーリーとチョコレート工場』でもコンビを組んだジョニー・デップ。

ジョニー・デップというと『パイレーツ・オブ・カリビアン』で人気爆発のモテモテ俳優、というイメージですが、先日の『エド・ウッド』といい、本作といい、ちょっととぼけた味わいも自然にこなせる役者さんで上手いんでしょうね。『タイタニック』のディカプリオ氏が印象と違ってニコリともしない作品にいくつも出てたりするのと同じ感じです。先入観はいかんですね。

濃淡は濃いんですが、彩度の低い画面で何百年前かの物語の世界に没入させてくれます。監督の描く世界観がうまくフィットしているんでしょう。

「犯罪捜査に科学を」とスリーピー・ホロウに乗り込んできたジョニー刑事が、瞬く間に「こりゃ、おばけの仕業だ。間違いない」とガクブルする様は面白いですね。首なし騎士を追いかけるときには助手の男の子をさりげなく前に押し出して盾にしてるし、怖い場面を乗り越えたと思ったらすぐ失神するし、モテモテぶりを封印しているにもかかわらず格好良いという絶妙なバランスがさすがです。

そんなジョニーと童顔のクリスティーナ・リッチ嬢が安易にキスしなかったり(無用なラブシーンのある映画が多過ぎ)、カーチェイスならぬ馬車馬チェイスがあったり、どんでん返しがあったりで平均点の高い映画という印象でした。面白かったです。

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