(1977年/イタリア)
「決して、ひとりでは見ないでください」というキャッチフレーズで一世を風靡した一作。
冒頭から空港を出る自動ドアのアップや有名なタクシー内のガラスに映る男の顔(分からんかったけど)、大雨で滝のように流れ込む河の水の映像・・・と恐怖心をあおる演出です。よくよく考えてみると「なんで自動ドアがアップになったんだろう?」ということなんですが。
まぁ建物といいライティングといい「赤」「緑」「青」などなど原色溢れるカラフルさです。キューブリック監督作品なんかはカラフルでありながら抑制が効いているのですが、こちらは抑制など皆無、溢れっ放しです。
ストーリーなんかもあるようなないような、という感じで、主役の女の子もわざわざアメリカから何でこんなところに来て、わざわざこんなことに巻き込まれてるのか、と同情したいようなどうでも良いような。
エンディングも「あ、やっぱりこんな終わり方か」と。これは良い作品なのか、どうなのか。色々と調べてみると「悪夢を悪夢として描写し切った作品」という評が。なるほど、それなら分かる、というところでしょうか。
ただ、好きか嫌いかでいうと「嫌いじゃない」んですね。「こういう映画があってもいいよな」「こういう映画があるからいいんだよな」という。映画というフィールドを拡げてくれる隅っこのピンのような作品です。
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