(2006年/アメリカ)
これはTSUTAYA通いの頃から「サスペンス」コーナーにジャケ置き(棚にジャケットが見えるように正面を向いて置かれている)されていて、気にはなりつつも何となく食指が動かなかった作品。GWということで一念発起の鑑賞。
タイトルやジャケ写の雰囲気、サスペンスコーナーにあって、ディカプリオ・・・ということでどちらかというと活劇風かと思いきや、のっけからアフリカでの壮絶な内戦と各国代表が集まる会議が交互に映されるシリアスな展開です。特に反政府武装勢力RUFによる村の襲撃シーンは目を覆いながら、指の隙間から見てました。
100カラット級ピンク・ダイヤモンドを隠す黒人ジャイモン・フンスーさんも素晴らしいですし(第77回ナショナル・ボード・オブ・レビュー助演男優賞)、相変わらずディカプリオ氏は思わず息を詰めて見てしまう切迫感溢れる演技、胸元緩めのジェニファー・コネリー嬢(『ビューティフル・マインド』『地球が静止する日』)との仄かな恋愛模様も彩りを添えます。
逆に言えば、それがなければとても直視できない「アフリカの現実」をいかに広く発信するかが本作のテーマであって、雑誌記者のコネリー嬢を通して描かれるジャーナリズムの在り方や葛藤(「今、写真を撮っている場合か!」「所詮ビジネスではないか」)は重々承知の上で、それでも(そういうことも含めて)こういう映画を作るその心意気に脱帽です。
これがもし「ドキュメンタリー」コーナーに置いてあって、「主演:現地の人たち」、ジャケットは手首から先のない少年兵士・・・だったら誰も観ませんもんね。
いくつかのクリント・イーストウッド監督作品やこういう映画を観ると、アメリカという国のデカさを思い知らされます。
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