(2018年/アイルランド・イギリス・フランス)
『ルーム』(未観)のレニー・エイブラハムソン監督作品。アイルランドの映画監督さんです。お国柄なのか作風なのか、全編に渡って薄暗い映像となっていて、それがまたこの作品によく合っています。
医師のファラデー博士は、地元名家で今はすっかり没落したエアーズ家の幼い頃の憧れだった屋敷を訪れ、そこで次々に怪事件が・・・というホラーともミステリーともつかないストーリー。
人物をクローズアップしたときに中心外のピントがボケるカメラが印象的で、ついちゃんと観ようとして無意識にグッと引き込まれるんですね。前述のとおり、画面全体も薄暗いですし。
個人的にはキャストにシャーロット・ランプリング女史がおられるのも嬉しかったです。『エンゼル・ハート』での凄惨な最期、『スイミング・プール』の女流作家、最近観たのでは『彼が二度愛したS』の「ウォール街の美女」(!)。画面に出るたび、背筋を正されるようなオーラがあります。「なにボーっと見てんのよ」というような。
ジャケットもそうですが、ストーリーにも品の良いミスリードがあって、鑑賞後余韻を残します。『ルーム』も前から気になっていたので観ないといけませんね。
コメント