(2011年/アメリカ)
これは最近色んなところで見聞きすることの多かった作品だったので。
アメリカ映画って時々こういう独善的なのがありますね。多分敢えてなのだと思うのですが、「世界の中心はアメリカである」という。この作品も70年前のナチスとアメリカの戦いが中心なので「悪者ナチを退治する善者アメリカ」という絵にかいたような勧善懲悪振り。
でも根底には先般のタランティーノ監督「イングロリアス・バスターズ」のテーマにあるような「勧善懲悪が持つ矛盾」があるんだと思います。「イングロリアス・パスターズ」ではナチによるプロパガンダ映画をヒトラー以下が鑑賞する場面がありますが、本作品でもアメリカがナチスを攻撃するモノクロのプロパガンダ映画が流れて、観客のアメリカ人が「早く(本編の)漫画を流せ!」と野次るシーンがあります。戦争に善も悪もあったもんではない、という共通認識があるんでしょうね。
キャストも色々お馴染みの方が出ておられます。悪役のシュミットはヒューゴ・ウィーヴィングさん。最近観たと思ったらなんと「プリシア」の3人の内の一人でした。「マトリクス」のエージェント役でも出ておられたそうです。まぁサングラス姿だから分からんですよね。
シュミットの配下の科学者ゾラ博士はトビー・ジョーンズさん。独特の風貌が印象的でいつも一癖ある役を演じられます。これまで観た作品では「ミスト」「裏切りのサーカス」「レッド・ライト」というところですね。
アメリカ軍の大佐は、サントリーBOSSのCMでお馴染みのトミー・リー・ジョーンズ。相変わらず眼光鋭いです。
ヒロインは勝手に スカーレット・ヨハンソンさんだと思い込んでいたのですが、それは2作目以降のようで、今回はヘイリー・アトウェルさん。でも雰囲気はお二人ともよく似ていると思うのですが。
ラストに次回作への布石としてチラッと出てきたのが、毎度お馴染みのサミュエル・L・ジャクソン氏。画像を載せるまでもありません。
というわけで、時間を忘れるようにラストまで観終わりました。
面白かったかと問われれば、即答できない感じではあるんですが、映画としてのパワーは余りあるというところでしょうか。ラクラクと平均点を超えちゃっているので自ずと評価のハードルが上がってしまっているような気はしますが。
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