(2007年・アメリカ)
これはTSUTAYAのお薦めかなんかで、モーガン・フリーマンも出てるし・・・でレンタルした一作。結果としては当たりでした。
主演の探偵役は「オーシャン11」にも出ていたというケイシー・アフレックさん。覚えてないなぁ。監督はその実のお兄さん、ベン・アフレックさんのこれが初監督作品。
ケイシー君の仕事&恋のパートナーはミシェル・モナハンさん(「イーグル・アイ」「ミッション: 8ミニッツ」)。どうしてもマイケル・ジャクソンに見えて、そのうちクルッと一回転して「ポゥ!」と言うんじゃないかと思ってしまう。でも今回はそんな派手さはなく、実に抑えた演技で上手い。
そして言わずと知れたモーガン・フリーマンさん。ラストなんて上手過ぎてため息がでました。一言もしゃべらなくても、こちらにずどんと伝わってくる。ちょっとした表情や目の動きなんかで。流石です。
というわけで、監督の気合い(「生まれ故郷のボストンを撮るんだ!」)が空回りすることなく、役者さんは皆芸達者で、惹き込まれてラストにこの映画の持つ重いテーマを観客は突きつけられる。
ラストシーン。主人公と少女が無言でソファに座ってテレビを眺める姿をカメラがパンして止まる。心の中で「カット!」と言ったらそこで本当に映画が終わりました。素晴らしい。
DVD特典の「未公開シーン」では、あそこで主人公のモノローグが入るバージョンがあったのですが、台無しです。あそこは何も言葉は要らないのです。あってはいけない。主人公と少女と、そして観ている我々も無言の内にテーマが沈み込んでいく。モーガン・フリーマン然り、そんな「雄弁な無言」というものがあるのです。
良い映画でした。
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