ハンニバル

Cinema

(2001年/アメリカ)

「羊たちの沈黙」(1991年)の続編。最近目に付くことが多くて「そのうち観ないと」と思っていた一作。

そもそも「羊たちの沈黙」の良さが分からないんですね。「レクター博士が凄い」というんですが、もったいつけた立ち居振る舞いが、シリアス寄りの田村正和氏みたいに見えて・・・。

で、前作の主役のひとり、クラリス役がジュディ・フォスター嬢からジュリアン・ムーアさん(「ビッグ・リボウスキ」「フライト・ゲーム」)に代わっています。これがまた頭を切り替える作業が必要で。どことなく清廉な雰囲気は似通っていますが、どうもジュリアンさんはクール過ぎて、ジュディ嬢の「レクター博士の圧倒的存在感にたじろぎながらも懸命に対峙しようとするクラリス」というバランスが保てないんですね。

冒頭から登場する顔面崩壊富豪は「レオン」「フィフス・エレメント」、そして最新作「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー賞主演男優賞受賞のゲイリー・オールドマン氏。辻一弘さんの特殊メイクもアカデミー賞受賞したので話題になりましたね。本作も特殊メイク。しかしながら、これがゲイリーさんなんてそんなの誰も分からないですって。ある意味なんとも贅沢な起用です。

ラストもビートたけし氏のトンカチネタですもんね。「・・・痛いぞ」ドン!「いてててて!ほんまに痛いわ!」博士、ひとりで何してんですか。

まぁ最後までレクター博士が何をしたかったのか、周りも彼をどうしたかったのかよく分からずに終わっちゃいました。日本公開時はR-15指定だったという猟奇的シーンの後味だけを残して。

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