ラヂオの時間

Cinema

(1997年/日本)

フジテレビの「やっぱり猫が好き」という深夜ドラマが好きで当時ずっと見てました。小林聡美さんともたいまさこさんと室井滋さんの三姉妹という渋いキャスティングで、今となってはどんな内容だったのか覚えてないですが。

後々三谷さんが有名になってから、あの番組の脚本をされていたと知りました。何故か知らないですが、テレビをあまり見ないにもかかわらず度々画面で見かけるのでずっと気になっていて、いつか三谷さんの映画見たいと思っていたのでした。

先日見た「笑の大学」は元々舞台作品で、星護さんが監督されています。今回見た「ラヂオの時間」が三谷さん脚本・初監督作品です。

というわけでフジテレビがバックについていることもあってか、まずは物凄く豪華なキャストです。あそこに渡辺謙を使うかね。あの掃除のおばちゃんが宮本信子!分からないですって。

ストーリーについては、奇しくも先週の日経新聞夕刊に載っていたコラムで、佐藤B作氏が初めて三谷脚本の舞台を見て「状況が悲惨になるにつれて、どんどん喜劇的になっていく」と評した展開です。「笑の大学」もそうですね。

今回の「ラヂオの時間」は、三谷氏が描いたテレビドラマの脚本が現場でどんどん直されたという実体験から得たストーリーだそうで、もちろんデフォルメされているのでしょうけど、一般庶民からは想像もつかないような異常な世界です。それを強調するために、脚本家役(鈴木京香)はシナリオコンクールで優勝した平凡な主婦という設定になっています。見ているこちらも平凡な一般庶民という彼女の立ち位置から彼らの異世界ぶりを見るわけです。

個人的にあまりテレビを見ないのですが、それはテレビ番組が「大の大人が寄ってたかって作ったものがコレかい」というものばかりだからです。と言う意味ではこの映画で描かれている彼らの世界は(デフォルメされているとはいえ)やっぱりこんな感じなのだろうと。

何でもそうなんでしょうけど、人が集まって何かをしようとするならばディレクターとかコンダクターという存在が不可欠で、それが欠けると熱海の漁師が宇宙に行ってしまうということにもなる、ということなんですね。唐沢君が最終的には地球に引き戻したとしても。

次は「THE有頂天ホテル」(今回は4本あった全てが貸出中だった)を見たいです。これは家族で見ても面白そうかな?

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