リバージョン

Cinema

(2015年/アメリカ)

ざっとdTVの洋画コーナーを見ながらヤマ勘でピックアップした作品。

しかし「リバージョン」とか「アンフレンデッド」とか「コンテイジョン」とか英語をカタカナで書かれるとどれが何だかよく分からなくなりますね。やっぱり取って付けたようなのでも邦題が必要なのかもしれません。またこの話になりそうなので閑話休題。

さて大方の予想どおりヤマ勘は大外れ、最初から色んなことが思わせぶりに進んでいきますが、あまりにも何の説明も無さ過ぎて、「ときどき挿入される主人公の娘がうっとりとしながら誰かに指示しているシーンは何なのか」「何故この枯れ木で出来た案山子のようなお父さんは娘に対してこんなにもつっけんどんなのか」「何故運転手兼娘のボディガードの変な髪型をした一見強面なお兄さんは何の役にも立たないのか」・・・次から次に湧いてくる疑問でアップアップしているうちに終わってしまいました。

そりゃ1から10まで説明しろとは言いませんが、もう少し「なるほど、この人はこういう人なのか」と分かるポイントがないと、勝手に画面の向こうで繰り広げられる喜怒哀楽はまさに絵空事、全く感情移入できません。もうどうでもいいようなどんでん返しも、主人公の苦悩にまったく寄り添えてないので肩すかし。

これまでも何作かありましたが、本作はWikiPediaにページがありません。誰も書くべきことを思い付かないんでしょうね。そういうタイプの作品なのです。

「若いっていうのはこういうことです」と云わんばかりに肌のハリが素晴らしい娘役はアジャ・ナオミ・キング嬢。若い黒人女性の肌艶って独特で「セックス・アンド・ザ・シティ」のぽっちゃり秘書嬢のことを思い出しました。本作で評価に値する点は以上です。

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