(1956年/アメリカ)
これはもう映画を見るものからすると避けて通れないという作品と言えるでしょう。上演時間約4時間。セシル・B・デミル監督が冒頭に出てきて、映画の主旨を説明して「途中で休憩もあるのでゆっくり見てってください」と言う。途中で休憩がある映画は「2001年宇宙の旅」以来、2作目です。
というわけで、約60年前の作品とあって、セットはもろにセットだし、色々とクスッとくるところはあるのですが、何と言っても役者さんの上手さにどんどん惹き込まれて、そういうことがだんだん気にならなくなってくる。
結果的に休憩の時はちゃんと休憩して、お酒とつまみ(本場博多の辛子明太子をどっさりはさんだ特製玉子焼き)を召しながらではありましたが、4時間見続けることが出来ました。
偶像崇拝の宗教から逃れてきた奴隷たちが、モーゼ不在の間にあろうことか偶像崇拝に陥ってしまうあたりなど、なんとも悲しい人間の性も描かれていて、さすがに重厚なテーマもありました。
いずれにせよ「4時間を見切った」という満足感たるや、他の作品では到底味わえないカタルシスといえましょう。
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