太陽がいっぱい

Cinema

(1960年/フランス・イタリア)

「面白い映画」でときどき見かける作品。タイトルと主演のアラン・ドロンさんのお名前がかねがね伺っておりました。昭和の時代、「男前」の代名詞となるだけあってドロン氏、確かに男前です。

なので、タイトルの持つ能天気さもあって、ドロン氏の魅力を前面に押し出したアイドル映画なのかと思っておりましたが完全犯罪を目論むサスペンス映画でした。

しかしそこはフランス映画というだけあって、前半はふわふわとして何だかとりとめない感じだし、カメラワークもなんだかギクシャクしてるし(こっちからと思えばむこうから撮ってみたり、思わせぶりでありつつ意味のないアップがあったり)で、なかなかしんどいところがありました。

ヨットでの殺人以降は、荒波のヨットで死体を海に投げ込むあたりの切迫感(よくぞこんな状況でカメラを回したもんです)やアランドロンの知能犯振り(「思い付き?」と思わないでもないですが)とか、ナポリの街の人たちのカメラ目線とか、なかなか見ごたえがありました。

やはり圧巻はラストのどんでん返しですね。

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