(2012年/イギリス・アメリカ)
言わずと知れたトルストイの小説の映画化。原作を読んだことはあるはずですが全く覚えていません。ロシア文学って何となく薄暗くて、食べ物が貧相で、名前が「〇〇ーシャ」が多くて・・・と読み進めるのが大変な印象です。
何度も映画化されていますが、2012年版でアンナ役のキーラ・ナイトレイ嬢(『ラブ・アクチュアリー』『危険なメソッド』)の演技もエキセントリックかつ陰鬱です。今の感覚で見てもこの女性はいかがなものかと思うのに、この時代ではまさにSF、「宇宙人の襲来」みたいな感じだったんでしょうね。
そんなアンナに翻弄されるのは、あのジュード・ロウ氏。エンドロールでその名を見るまで気づきませんでした。彼女に振り回されるのが、ありがちな優男ではないというのがまたいいんですね。ジュード・ロウ氏の「なんで私がこんな目に合わなくてはいけないのか」という言葉が説得力を持って沁みます。
そんなロシアンストーリーをジョー・ライト監督が怒涛の映画的な映像演出でぐいぐい引っ張ります。賛否両論あるみたいですが、これくらいのドライブをかけてくれるとその勢いで観られる気がします。
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