(2017年/アメリカ)
言わずと知れた『ブレードランナー』(1982年)の続編。主演は『ラ・ラ・ランド』(2016年)のライアン・ゴズリング君、そして一作目主演のハリソン・フォード御大も出演ということで話題となった作品。だから今まで観なかったわけですが。
前作の2019年という設定から30年経っているにもかかわらず地球は相変わらずのディストピア。旧型レプリカントバスターであるブレードランナー、ゴズリング君も相変わらずの木人的無感情な佇まい。
映画的には35年の進化で全体に綺麗になってます。でも綺麗なディストピア、というのも何だか切迫感に欠けると申しましょうか、一作目のあの猥雑さ、カオス感がありません。酒場ではちゃんと「酒」というネオンがあったり、配給先の「SONY」がちゃっかり宣伝してたり、色々小賢しいんですね。あの「強力わかもと」や一体何を食べさせているのか分からない露店や即刻全毛髪が抜け落ちそうな酸性雨やら、あのインパクトが懐かしい。
ストーリーらしいストーリーもなくて、一体何を皆さんが一生懸命にやろうとしているのかイマイチ伝わってきませんし、ヒールサイド組織の無敵振りには無力感すら覚えますし(警部補を殺害するも何ら波風立たず)、ラストも「というわけで、続きはまた35年後に!」という感じですし。
ハリソン・フォード御大はカメオ出演くらいなのかと思いきや、後半出てくるや否やほとんどゴズリング君を喰っちゃってるのが面白かったですが。流石御大!
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