アウトロー

Cinema

(2012年/アメリカ)

トム・クルーズ氏主演作品。レオナルド・ディカプリオ氏もそうですが、トム御大の佇まいも独特の存在感があってやっぱり目が離せない俳優さんですね。映画の出来云々は別にしても。

犯人がライフルで無差別に5人を射殺する冒頭シーン、掴みはOKです(古い)。そして容疑者の名指しで現れるトム御大が善か悪かが分からない雰囲気も「承」としては良い感じ。でも「転」までの引っ張りが何だか雑で、「結」に至っては結局採掘場で・・・って何とかレンジャーじゃないんですから。ご丁寧にラスボスとはわざわざ銃を捨てての肉弾対決というベタ展開付き。もう『ジョン・ウィック』シリーズで見飽きました。

ヒロインの検事役は「あれ?元嫁のニコール・キッドマン嬢?でもなんか違うよな」とずっと思っていましたが、やっぱり違っていてロザムンド・パイク嬢でした(『ゴーン・ガール』(2014)、『リベンジ・トラップ/美しすぎる罠』(2015年))。それにしてもそんなに肉感的でなくても良いようなものの、それも「アウトロー」トム氏のストイックさを強調するためなのでしょう。嗚呼、実にけしからん!

『ミッション:インポッシブル』などから逆に振り切ったタイプの映画をトム御大自身が狙った、という解説がありましたが、そういう意味では前述の『ジョン・ウィック』のキアヌ・リーヴス氏にも重なります。洗練された作品ばっかり出てると、たまにベタな吉本新喜劇みたいなのに出たくなるもんなんでしょうね。「なんでやねん!」とは言いますまい。

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