(2015年/カナダ・アイルランド・イギリス・アメリカ)
どことなく『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を彷彿とするジャケ写でなんとなく避けてきた作品ですが、最近はまっているA24配給ということで鑑賞。
狭い部屋で遊ぶプリー・ラーソン嬢演ずる母親と5歳のジェイコブ・トレンブレイ君。母親が17歳のときに拉致され、それ以来小屋に監禁されている。嗚呼、やっぱり鬱展開かぁ。
ところが半ばでまさかのジェイコブ君脱出成功!女性警官の慧眼で母親も救出!これで二人も一安心。・・・と思いきや、そこからがこの映画の真のテーマとなります。
最近話題の『怪獣のあとしまつ』ではないですが、ひとつの問題が解決して万事一件落着、とはいかず、想像力を働かせれば、その先にもまた次の問題が待っているわけです。
なまじ世界を知っているがゆえに心が揺らぐ若き母親に世界を知らない息子が自然に寄り添います。「子育てに悩んだら観て欲しい映画」という紹介をされているサイトもありましたが、ジェイコブ君の演技の素晴らしさと相俟って、納得です。息子のリクエストで「部屋」を二人訪れるラストは胸に沁みました。
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