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Cinema

(2018年/アメリカ)

ほとんどパソコンの画面上でストーリーが進むという構成、アメリカで製作されながら主要キャストがアジア系俳優というサスペンス映画。そんな「なんだかいつもと違うぞ」感も相俟って、どんどん映画に引き込まれます。

最愛の妻を病気で失って、思春期の娘と最近ぎくしゃく気味な主人公パパ。ある日娘が失踪し、彼女の情報を得るために娘のSNSをサーチするパパは娘を救い出せるのか・・・というストーリー。

そういうサスペンス映画的メインストーリーもありつつ、実はその裏でぞっとさせられるのは、娘の情報を得るために次々とセキュリティを突破して彼女のSNSを覗き散らす父親の姿、その目に映し出されるSNSの表と裏の顔が綯い交ぜの「友達」たち・・・。

好むと好まざるとにかかわらず、そういう濁流みたいな情報の流れの中で子どもたちは(あるいは大人たちも)アップアップ溺れそうになりながら生きているわけです。

表のストーリーと裏のテーマ、一粒で二度美味しい映画でした。

・・・でも表ストーリーの取って付けたようなラストがむしろ裏テーマを炙り出しているようにも思えます。「本当にそれでこの話は終わりですか?」というように。あぁ、怖。

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