卒業

Cinema

(1967年/アメリカ)

 

言わずとしれた有名な作品ですが、ラストの教会のシーンをパロディで知っているくらいで、ほとんど予備知識なく鑑賞。

主演のダスティン・ホフマン氏のほとんどデビュー作ですが、出演作でこの人の印象が残っている作品ってないんですね。『ニューオーリンズ・トライアル』、『パフューム ある人殺しの物語』『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』・・・どこに出てたのか覚えてない。

金持ちのボンボン・ホフマン氏が有閑マダムとその娘とヨロシクなってのドタバタ劇、というと身も蓋もありませんが、まぁそんな感じです。あれよあれよという間にイザベル・ユペール女史のような、ジェシカ・チャステイン女史のような有閑マダムとの不倫に至る様は「おいおい、こりゃ夢落ちか」と思ってしまいました。誕生日に潜水服を着て自宅のプールに潜るシーンなんかもリアリティなかったですし。

全編に渡るボンボン・ホフマン氏の安定した情緒不安定ぶりが一周回って面白かったのと、監督曰く「敢えてカット後の二人の表情を撮り続けた」という笑顔がスーッと消えていくラストシーンは印象的でした。どう考えてもこのカップル「このあと二人は幸せに暮らしましたとさ」とはなりそうもないですから。

映画とは関係ないですが、故村上ポンタ氏の絶妙なドラミングが素晴らしいMASTER’S BAND『Mrs. Robinson』の楠瀬誠志郎さんが何だかダスティン・ホフマン氏に似ているような。

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