リベンジ・チェイス 決着の荒野

Cinema

(2018年/カナダ)

この「リベンジ・〇〇」という邦題の映画で良い思いをした記憶があまりないのですが、今回も安定のクオリティでした。

キャストはそれなりに豪華らしいんですね。原題「The Padre」(神父)役・・・といっても偽者ですが、ティム・ロス氏。なんとなく橋爪功さん的な飄々とした感じですが、『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』『ヘイトフル・エイト』、そして『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』とクエンティン・タランティーノ監督作品の常連メンバーです。

彼を執拗に追う老刑事にはニック・ノルティ翁。こちらはほぼ初見ですが、なんとあの『リベンジ・トラップ/美しすぎる罠』にも出られていました。「『リベンジ・〇〇』に良品なし」という諺をご存じなかったか・・・。

出だし、ヒロイン役の少女の境遇はそれなりに引き込まれるものがあったのですが、偽神父の詐欺師とそれを追う老刑事の確執が何とも陳腐で、荒野での決着もこれで決着と言えるのかモヤモヤが残りますし、少女もこれから幸せに暮らせるとも思えませんし・・・老刑事に強引に連れまわされるルイス・ガスマン氏(『ボーン・コレクター』『イエスマン “YES”は人生のパスワード』)のトホホ顔だけが唯一の説得力を以てこちらに伝わってきました。

『リベンジ・〇〇』に良品なし。然り。

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