ダーティーハリー

Cinema

(1971年/アメリカ)

「いつかは見なくちゃ名作シリーズ」。言わずと知れたクリント・イーストウッド主演の刑事モノです。

主役のキャラハン刑事を見た相方が「いかりや長介みたい」という。なるほど、ちょっとやそっとのアクシデントでは動じない確かにリーダーの貫録です。クリント・イーストウッドが聞いて喜ぶかはちょっと分かりませんが。

馴染みのバーガーショップでハンバーガーを齧ったところで、奇しくも道向かいで銀行強盗が発生。「やれやれ」という感じで口をモグモグさせながら、44マグナムでバンバン強盗を撃って、向かってくる犯人の車を横転させて水道管を破裂させて決め台詞を言う。「撃ちまくったから弾が残ってるか分からんが、この44マグナムで今日のお前の運勢を占うか?」。名シーン&名セリフですね。

犯人役も「時計仕掛けのオレンジ」の主役を彷彿とさせる頭のネジのとんだキレキレの演技で、観客に「法律なんてどうでも良いから早く44マグナムでこいつをブッ飛ばしてくれ」と思わせてくれます。まさにこの映画の根底に流れるテーマを自ずと浮かび上がらせてくれる稀有な悪役と言えましょう。

というわけで、単純な勧善懲悪ものになっていないというところが、この映画のまた名作たる所以なのでしょう。

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