(2018年/アメリカ)
クリント・イーストウッド御大監督・主演作品。公開当時御年87歳ですからね。もう生きるレジェンドです。
90歳近くで麻薬の運び屋をした退役軍人の実話に想を得た映画で、これはもうイーストウッド御大でなければ成立しません。仏頂面なのにユーモアがあって、飄々としながら凄みがあって。
麻薬バイヤーの荒ぶる男に銃を突きつけられながらの「こっちは戦争に行ってきとんじゃ、この若造が」というセリフが似合うおじいちゃんが他にどこにいるでしょうか。次の瞬間44マグナムが火を噴きそうです。
実の娘さんのアリソン・イーストウッド嬢が、作品でも娘役で出ていて「実生活でも父とは確執があったので、それをそのまま役作りに活かした」というのも凄い話です。監督として喜ぶべきか否か・・・。
それから『地獄の黙示録』に引き続いて(どこに出てたか分からなかったけど)、ローレンス・フィッシュバーン氏が御大を追う麻薬捜査官の上司役で出てます。『ラスベガスをぶっつぶせ』の時といい、この人が出てくるともう「(追われる側は)詰んだ」と思っちゃうんですね。
色々なところで書かれているような「イーストウッドの最高傑作」とは言いませんが、もうその存在だけで観る価値あり、ということは間違いありません。
コメント