(2016年/アイルランド・イギリス)
これは「サスペンス・ホラー」というカテゴリーでたまたま見かけた作品。
主人公のマックス・レコーズ君が街を自転車で颯爽と走っているオープニング。良い感じです。ところがマックス君、どうも学校や家庭でしっくりいっていない様子。葬儀屋の死体処理の手伝いをしてたりしてちょっと変わっていますが、それ以外は自分を上手くコントロールできない年頃の普通の青年です。
そんな彼をいじめる同級生がいたり、恋心を感じさせる女の子が出てきたりしますが、本筋との絡みはありません。主人公を立体的にみせるサブストーリーとしては全く効果なしです。
中盤くらいで隣家のおじいちゃん、クリストファー・ロイド氏(「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのドク役)が連続猟奇殺人犯だと主人公は気付くのですが、別に警察に通報するでもなくひとりでおじいちゃんを追い続けます。感情移入が浅いこともあって、この辺の主人公の気持ちがよく理解できません。
家庭や学校ではいよいよ孤立を深めつつ(別居中らしいお父さんがややこしい人みたいですがその辺もよく分からない)、どんどんおじいちゃんを追いつめていきます。
おじいちゃんの奥さんの寝込みを襲い、その画像を送りつけて挑発するなどもうハチャメチャです。おじいちゃんも自分を追い詰めているのが隣のガキだと分かり、がっぷり四つのガチ対決となります。
マックス君のおかあさんが襲われ、怒ったマックス君がおじいちゃんの頭をコツン、哀れ失神のおじいちゃん。死体解剖台に縛られたおじいちゃんが・・・。
「それでいいのか」というツッコミを入れるのも躊躇われるようなラスボス登場、そして早々の退場。おじいちゃんが最後に殺した、マックス君の主治医(解説サイトを見るまで気付かなかった)を死体解剖台で処理しながらご陽気なミュージックとともに終演。
この場をお借りしてあらためて問う。「それでいいのか」と。
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