ジェニファー・ロペス 戦慄の誘惑

Cinema

(2015年/アメリカ)

主演の名前を冠するタイトルって何とも云えない風情がありますね。「ムツゴロウと愉快な仲間たち」とか「森田一義アワー笑っていいとも!」や往年の欽ちゃんシリーズのような。

原題「The Boy Next Door」をこの邦題に変換する「おっさんホイホイ」なセンスたるや、ロペス嬢お色気悩殺シーンがホワンホワンと浮かんできて、地方のストリップ劇場風情と申しましょうか・・・実にトホホ感溢れます。行ったことないですが。本当に。

なんやかんやと言いながら結局「おっさんホイホイ」で鑑賞。多分ロペス嬢は初見ですが、和モノの団地妻シリーズ(観たことないですが、本当に。)とは違って何ともゴージャスなお隣の奥さんです。

このアラフォーセレブな奥さんに「戦慄の誘惑」を仕掛けるのがライアン・グスマン君。知らないなぁ。

このグスマン君、誘惑前は病弱なおじいさんを介護したり、古代文学に詳しかったり(ちなみにロペス嬢は古典の女教師役・・・嗚呼ホイホイ!)という知的で優しい好青年なのですが、誘惑後の彼を見るに、これがどこまで計画的だったのか、たまたまだったのかがよく分からないんですね。

お色気目当ての観客からすればどっちでも良いことなのかもしれませんが、観終わったあとに「結局、彼は何がしたかったんだろう」という素朴な疑問を残すことになります。

そこは地方のストリップ劇場の如く「当劇場はこれ以上でもこれ以下でもございません!」というスッキリとした潔さが欲しいところです。

行ったことないですが。本当に。

コメント

  1. OJ より:

    なんとも風情溢れるタイトルですねw 戦慄するほど誘惑されたら怖いやら嬉しいやらですが、CPさんのレビューからそうではなくて誘惑の裏に戦慄が隠されていたという話だと推察します。
    「The Boy Next Doorかぁ~、パンチがないねぇ」「ではサスペンスっぽく戦慄の誘惑ってのはどうでしょうか」「う~ん、それだと固すぎないかな」「でもコメディじゃないですよ」「主演女優の名前で釣ってみるか、ジェニファー・ロペス 戦慄の誘惑、どうよ?」「コメディじゃないですか!」
    という具合にいつもの企画会議で決まったんでしょうか。いずれにしてもこの邦題でGOサインが出されている事実がすごいです。

  2. C&P より:

    恐らく21時過ぎくらいの小汚い会議室のホワイトボードに「主えんジェニファー・ロペス」「サスペンス」「お色気」という殴り書きが書かれていて、すでにネクタイを半分くらい緩めた上長らしき男が食べかけのカップラーメンの割りばしでホワイトボードを差しながら2~3人の部下と、OJさんのコメントのやり取りをもって決定されたと思われます。まあ確かに「隣家の男の子」ではパンチはないですが、それにしても・・・。
    とはいえ、しっかり邦題に釣られてしまった立場で今さら何を言おうとも、それこそパンチのない話ですが。