チャーリーとチョコレート工場

Cinema

(2005年/アメリカ)

何かとジャケ写を目にする機会が多くて気になっていた作品。ティム・バートン監督とジョニー・デップ氏主演というお馴染みのタッグ(「シザーハンズ」(未観)「エド・ウッド」「スリーピー・ホロウ」)作品なのでまあハズレはないでしょう。

チャーリー役の男の子に見覚えがあると思ったら「奇跡のシンフォニー」のフレディ・ハイモア君でした。今回もピュアで賢い男の子役です。控えめだけど可愛らしい妻、お母さん役は「ファイト・クラブ」「英国王のスピーチ」のヘレナ・ボナム=カーターさん。ウンパ・ルンパ165人をひとりで演じたディープ・ロイ氏もインパクト大でした。

映画前半、肝心のジョニー・デップ氏がなかなか出てきません。極貧だけれど暖かい家族に囲まれて育つチャーリー君、対照的に様々な厭らしさを持つ4組の親子。そんな彼らがチョコレート工場見学にやってきてやっと主役登場。

見学歓迎の人形劇が炎に包まれて焼けただれていく不穏な展開、良者か悪者か判断しかねるジョニー・デップ氏のキャラクターは、その帽子や髪型や杖も相俟ってさながら「時計じかけのオレンジ」のアレックス再来です。

厭らしい親子たちが脱落していくたびに展開されるウンパ・ルンパたちの歌とダンス。その曲がもろにビートルズ風だったり、クィーン風だったりしてクスッとさせられました。あの「2001年宇宙の旅」のモノリスがチョコレートになるシーンなんて噴飯ものです。

赤貧の家族が金持ちに選ばれ、厭らしい親子はボロボロにされるという非常に分かりやすい展開なのですが、これを「勧善懲悪」と言っていいのか迷うところです。そもそもチャーリーだって拾ったお金で買ったチョコレートで工場見学の権利を当てたわけですから。

それっぽい設定をだしにした監督の悪ふざけ映画で、そこに教訓といえるものはないような気もします。監督の世界観を観ているのが面白いわけで、いちいちそんなものも必要ないわけですが。

コメント

  1. OJ より:

    この映画も見たことあります。少しダークでエキセントリックなファンタジーでした。この様な悪ふざけっぽい雰囲気の映画って洋画じゃないとサマにならないんですよね。やはり映画はその国の文化が濃く出てくるものなんでしょうか。しかしCPさんは映画の造形が深いですねw よどみなく的確な分析も下手な映画評論家顔負けですよ。

  2. C&P より:

    「少しダークでエキセントリックなファンタジー」まさに仰る通りですね!OJさんの簡潔にして的を得た表現に憧れつつもつい長々書いちゃいます。悪ふざけを許容できない雰囲気って確かにありますよね。音楽でもYouTubeのライブ動画のコメント欄で「全体にリズムが走っている」とか。ええやん、別に走ろうが止まろうが、と。綱渡りみたいに細い基準線から少しでも外れると「アウト」みたいになっちゃうんですね。なので本作や「マッドマックス」のように「基準線?何の事?」という作品ってなかなかありません。なのでつい洋画ばっかり観ちゃいます。