(2003年/イギリス他)
変な時間に目が覚めて眠れなくなったので、リビングで毛布をかぶりながらヘッドホンで映画を。
何を見ようか悩むのも面倒臭いので、いつか観ようとお気に入りに登録していた本作をチョイス。大体ラブコメものが大の苦手なのでこんな機会でもなければ観ません。
まあ何はともあれ出演陣が豪華です。コリン・ファースとリーアム・ニーソンというだけでもフォアグラにキャビア乗せ状態ですが、『ブリジット・ジョーンズの日記』(2001年)のヒュー・グラント、『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013年)の愛おしいお父さんビル・ナイ(今回の役の強烈なこと!)。さらに英国の布施明ことアラン・リックマン(『ハリー・ポッター』シリーズ)。
女性陣は『危険なメソッド』(2011年)の振り切った演技が印象的なキーラ・ナイトレイ嬢。『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』(2003年)のローラ・リニー。まさにオールスターキャスト!
そうそう『Mr.ビーン』ことローワン・アトキンソン氏がちょい役ながらコミカルな演技を披露してましたね。超マイペースな接客のビーンにイライラを募らせる布施明とのやり取りが最高です。
前出の『Mr.ビーン』『ブリジット・ジョーンズの日記』の脚本を書いたリチャード・カーティス氏の初監督作品ということで、それまでの脚本作品出演俳優がこぞって出ているのは監督のご人徳なのでしょう。
内容としては「ラブコメちゃんこ鍋」、10組ものラブコメが同時進行で描かれます。そりゃ、これだけの俳優が一堂に会しているんですからごった煮でもちゃんと喰わせてくれます。アメリカ大統領とイギリス首相の会見シーンでアメリカをこき下ろしたり、売れ線音楽業界をコケにしたりという「スパイス」も散りばめつつ、下品な具材も放り込みつつ、それでも時々泣かせてくれたり。でも、あとから考えると何で泣いてたのか思い出せないところもラブコメ映画ならでは、ですね。
豪勢なのに、しっかり絞めの雑炊まで食べられる鍋のような、深夜3時に眠れずに観るにはうってつけの作品でした。
どうでも良い話ですが、前回観た『誰もがそれを知っている』にしても、本作(オープニングやエンディングの空港ロビーでの人々の出会い・別れのシーンのコラージュ)にしても外国人って本当に誰彼構わずハグ&キスをするもんだな、と。こういう習慣のあるなしがウイルス感染にも影響するんだろうな、というのはコロナ禍の穿った見方なんでしょうね。日本人にはこういう習慣がなくて良かったような、他人行儀で寂しいような。
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