(2011年/アメリカ)
有名な映画、有名な主演俳優、ということであまり食指が動かず、これまで観なかった作品。
ベースボール映画ですが、野球そのものよりマネジメントにスポットを当てた裏方ムービーです。冒頭から、旧態依然とした古株のトレード担当たちに、孤立無援でケチをつけ続けるGMピッド。なんせGMですから結局誰も文句は言えません。でも誰も付いてきません。お金も潤沢にあるわけではなさそうです。
他球団のトレード担当で、データを使って勝つ手法を持つデブッチョ君を引き抜いて、やっと孤軍からコンビで奮闘となります。
そこから前人未踏・破竹の20連勝からのリーグ優勝に至るわけですが、一体何がそのターニングポイントになったのか・・・一番気になるところがちょっと曖昧です。負けても他人事みたいな選手たちをロッカールームで怒鳴り散らしたり、はたまたGM自らコーチみたいなことをしたり・・・それでこうなるんでしょうか。
まぁポイントはそこではなくて、冒頭に描かれていた「旧態依然」をどう打破して新しい組織に生まれ変わらせるのかで、テレビのドキュメンタリーで観た日本交通創業者の孫である川鍋一朗さんが社長に就任した当時の取締役会ってきっとこんな雰囲気だったんだろうなぁと。それを川鍋さんが打破したお陰で今の日本交通の可愛らしいタクシーがあるわけです。
そりゃ若い世代から見れば「旧態依然」でも、当の本人たちは露ともそう思っていないでしょうし、それどころか自分たちが「屋台骨」だと思っているわけで、そりゃもう大変です。
我が身も、せめて若者の邪魔をすることのないようにありたいものです。
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