リベンジ・トラップ~美しすぎる罠

Cinema

(2015年/アメリカ)

自分をレイプした犯人に手紙を送ったり、刑務所に会いに行ったりする美人看護師。彼女の言う「修復したい」とは一体・・・という作品なのですが、誰が何と言おうと邦題のおかげですべてが台無しです。

『RETURN TO SENDER(差出人返送)』というわざわざ持って回って付けられた原題への凌辱行為と言っても過言ではありません。彼女が何をしようが何を言おうが結局は「リベンジ」のための「トラップ」であると油性マジックでおでこにでかでかと書かれているようなもんですから。

そんな可哀そうなヒロインは『ゴーン・ガール』で謎めいた失踪美人妻を演じたロザムンド・パイク嬢。本作でもプライドと高慢さをベースにしたサスペンスフルな持ち味全開です。返す返すも悔やまれる邦題・・・。

とはいえ、実は「リベンジ」だけの範疇に収まっていない、というのがミソでして、そういう意味ではよくできた映画なのかもしれませんが、いずれにせよ邦題が気になって(「あのユルユルTシャツは美しすぎる罠か?」)映画に集中できなかったことは否めません。斯様に邦題というのは難しいものです。

コメント

  1. OJ より:

    「リベンジ・トラップ~美しすぎる罠」これはやっちゃいましたねw
    でも、さすがに伏線を看板に掲げながら本編をお楽しみくださいという訳がない。これには裏があると思う。という気持ちも出てきます。
    いやでも、いつもの邦題検討会議の連中なら「だいたい洋画につける邦題なんて、意味より響きだよ」「そうっすね、リベンジとかトラップとか、なんか緊張感あるし」というノリで決めちゃう可能性も十分ありますし、判断に迷うところです。
    実際には難しんでしょうね~邦題決めるのって。

  2. C&P より:

    コメントありがとうございます!
    そうなんですよ、ここまでハッキリぶっちゃけられると逆に判断に迷ってしまいますよね。
    ジャンケンで相手に「次は俺、パーを出すから」と言われるようなもので、「・・・と言いつつグーを出すかも」とか「いやいや、その裏の裏の・・・もうひとつ裏で」とか、もはや疑心暗鬼の袋小路地獄に堕ちるのみ。
    それにしても、OJさんの邦題検討会議の描写のリアリティたるや、彼奴ら絶対にこういうこと言ってるに違いありません。「意味より響き」・・・もう勘弁して欲しいです