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Cinema

(2016年/アメリカ)

「シックス・センス」「ヴィジット」のM・ナイト・シャラマン監督作品。なんせ「シックス・センス」のインパクトが凄かったので、観客もそのハードルの高さを意識しながら、いつも次回作を期待してしまう・・・そして監督もどこかそれを楽しんでいるような愛されキャラですね。嗚呼!今回も期待大!!

離れ目の独特なマスクのヒロインはアニャ・テイラー=ジョイ嬢。他の二人の女子高生役も知らない女優さんです。

24人(!)という多重人格者をひとりで演ずるのはジェームズ・マカヴォイ氏。潔癖症、女性、9歳の子ども等を違和感なく巧みに演じ分ける名人芸が素晴らしいです。

そしてお楽しみのシャラマン監督によるカメオ出演。いや、ばっちりセリフもあったりするのでカメオ出演と言えないばかりか、わざわざ出るために作ったシーンじゃないでしょうか、これ。老女医に「あんたの仕事がトロいから駄目なのよ」と言わせて、トホホ顔の監督。楽しんでますなぁ。

映像も隅から隅までシャラマン節全開。お家芸のドンデン返しも「それで来たか」と。続編ありきのエンディングにまた次回作への期待が続きます。

というか2019年に「ミスター・ガラス」として、すでに公開されていて、評論家筋の評価はイマイチらしいのですが、ファンとしてはあんまり関係ないんですね。なんせ愛されキャラですから。

コメント

  1. OJ より:

    24重人格!人格=魂とするなら色々な霊に憑依されている状態?それともその人の特性と外部環境により自己発生的に出現するのでしょうか?映画の雰囲気から後者のような気がしますが、24人も人格が出てきたらそれは大騒ぎですねw その時々のシチュエーションに合わせて適した人格が対処してくれれば便利かも知れませんが、そう都合良くコントロールできるものじゃなさそうですし、そもそもその状態を自覚出来ているのかという問題もあります。
    いずれにしても、安易に「自分探しの旅」とか言っている人達に「自分が一人で良かったね」と言ってあげたいと思いました。

  2. C&P より:

    本作に登場する多重人格者は後者です。「その人の特性と外部環境により自己発生的に出現する」タイプ。それにしても的確な表現たるや、ひょっとしてOJさん、心理療法士?
    24重はあれですが、誰でも3重人格くらいは持っていて、その時々のシチュエーションに応じた人格で対処しているような気もします。「仕事用」とか「家族用」とか無意識に。そう思うと本作の主人公にも何だか親近感が湧いてきますね。
    「自分探しの旅」のたびに、どんどん人格が増えていくのも何だか楽しそうです。「あんた!またそんなの連れて帰ってきて!!今度は何?インド人?」みたいな。