ハウスメイド

Cinema

(2010年/韓国)

出だしが鮮烈でしたね。夜の繁華街で若い女性の投身自殺。大騒ぎになるのかと思いきや、「なんか、人が落ちたらしいよ」「見物行く?」という低いテンションの人たち。

ところで、という感じで本編のハウスメイドのお話に。ちょっと幸薄そうな女性が豪邸にメイドとして雇われて、奥さんは双子妊娠中、3高を絵に描いたような主人の誘惑にあっさりのって妊娠。奥さんのお母さんがあれこれ画策して結局流産。そしてメイドがとった行動とは・・・もう昼ドラの世界です。

韓国映画ということで日本の俳優さんについついかぶせて観ちゃいますね。主人公が池脇千鶴さん、先輩メイドが山岡久乃さん、若奥さんが沢尻エリカさん、そのお母さんが黒田福美さん・・・うーん、昼ドラと土曜サスペンスとバラエティを足して薄めたようなキャスティングでしょうか。

それからメイドの女友達の人が西加奈子さんの小説『漁港の肉子ちゃん』の肉子ちゃんのイメージにぴったりでなんだかほっこりさせられました。

WikiPediaによると、監督のイム・サンス曰く「現代韓国の階級問題を正面から描きたかった」ということらしいのですが、画面は現代ながら、構図は近代そのもので(変わっていないということなのかもしれませんが)いまいち重大な問題として迫ってくるものがありませんでした。

そもそも自分が応募したメイドなんだから、辞めればいいんじゃないか、というような。

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