麦秋

Cinema

(1934年/アメリカ)

WikiPediaによると「共同体システムによる自給自足農業の記事を読んだキング・ヴィダー監督が自ら製作を務めて作った」作品とのことで、「公開当時は社会主義的という批評」もあったそうです。

世界恐慌という時代背景もあって、監督の「こういう世界っていいよね」という思いが伝わってくる、といいますか、もうそれしかない感じです。それはそれで潔く、真っ直ぐな好ましい映画となっています。

何キロも先の水源からスコップやシャベルでガンガン溝を掘って、農場まで水を引っ張ってきちゃうんですから、天晴れです。

ちなみに邦題の『麦秋』で検索すると、小津監督の同名作ばっかり出てきて閉口しました。原題『Our Daily Bread』(「わしらの毎日のパン」)は即物的に過ぎるにしても、こういうのはやめて欲しいものです。もちろん小津監督に文句を言っているわけではないですけれど。

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