ジョナ・ヘックス

Cinema

(2010年/アメリカ)

今回も「dTVお薦め」に薦められるがままに鑑賞。もう最近選ぶのが面倒臭くなってきてですね。それにしてもお薦めポイントが「洋画」というのもざっくりし過ぎですが。

レストランで「今日のお薦めは?」と訊いたら「そうですね。西洋料理はいかがでしょうか」と言われるようなもんです。「・・・では、それを」何が出てくるのかドキドキものです。

とはいえ、チラリと解説を見たところ、『トランスフォーマー』シリーズのミーガン・フォックスがセクシーヒロインを熱演したアクション西部劇、とのこと。うーむ、セクシーヒロインの熱演かぁ・・・お薦めされたので仕方がない。お薦めされたので仕方がない。

しかしミーガン嬢も娼婦という役柄上、「なんでまた」という感じのセクシー衣装を纏いつつ、しつこく言い寄るオッサンを撃ち殺しちゃったり(!)というアクションもあるのですが、本筋とはほとんど無関係。

烙印で変形した顔を持つダーティーヒーロー、ジョナ・ヘックス氏は「死者と話すことが出来る」という特技(!)を持ち、西部劇的撃ち合いシーンではやおら馬の両脇に装備した大型マシンガンによる機銃掃射。無茶苦茶です。

そもそもアメコミが原作ということで基本「何でもアリ」というのはいいにしても、よく分からないタイミングで挿入され続ける回想シーンが、「途中で監督が変わって両監督が撮ったシーンの甲乙がつけがたく、どちらも採用した結果」というのはいかがなものか、と。

音楽に喩えるなら「エンディングが2種類あって、どっちとも選べないので1小節ごとに使いました」という感じです。まぁ前衛的ではありますが。

いくら「何でもアリ」とはいえ、「決める」トップ不在だとこうなる、という例ですね。

コメント

  1. OJ より:

    ジョナ・ヘックスとは主人公の名前ですか。日本でいうところの椿三十郎や姿三四郎みたいなものですね。と、ここまで書いて「日本で映画やドラマのタイトルに主人公の名前を冠するタイトルには数字が入る説」が浮上しました。山本五十六、眠狂四郎、古畑任三郎・・・、ということは加藤 一二三さんは映画化必須では!
    すみません話が逸れました。「セクシーヒロインの熱演は何をさて置き見ねばならぬもの」・・・、蓋し名言。腕を組んで深くうなずく次第でした。

  2. C&P より:

    おおっ!いいですね、ドキュメンタリー映画『加藤 一二三二四時』
    オープニングは陽当りの良い縁側。仏様用座布団の上で胡坐をかき、腕組みしたまま気持ちよさそうに瞼を閉じるひふみん。
    30分後、猫がやってきてひふみんの膝の上で昼寝。
    1時間後、目を覚ました猫が大きな欠伸をしながら画面から消える。
    そして90分過ぎた頃、事態は急転。頑なに目は閉じられたまま微妙に身体が右に傾いていくひふみん。10分程行きつ戻りつを繰り返したあと、突如左に倒れるひふみんをスローモーションのキャメラがとらえ、ストップモーションとともに”to be continued…”。これはセクシーヒロインものにうつつを抜かしている場合ではありません!