ワールド・ウォーZ

Cinema

(2013年/アメリカ)

ブラッド・ピット氏の横顔のジャケ写がずっと目に付いていた作品。

妻と幼い二人の娘を乗せたブラッド氏の車が大渋滞に巻き込まれる。と、渋滞の先で大爆発発生!と思ったらトラックが正面から次々に車をぶっ壊しながらこちらに迫ってくる。突然のパンデミック発生による大パニックの始まりだった・・・。

寄りによってこんな時期に観る映画でしょうか、これが。

正直なところ観るのをやめようかと思いましたが、我慢して観ていたら「パンデミックきっかけのゾンビ映画」であることが分かってきました。ホッ。

しかしまぁ、数あるゾンビ映画でもこの作品のゾンビの元気さたるや、生者なんてとっくに凌駕していて、猛ダッシュにつぐ猛ダッシュ。ゾンビ避けに立てられた10階建てくらいの壁に突撃し、その上にまた次のゾンビが突撃して這い上り、その上に・・・という具合にとうとう流入成功!何事も諦めないことが大事だとゾンビたちの姿が教えてくれる。

ブラッド氏は国連の元職員という設定なのですが、これが万国共通の「もんどころ」。どこの国の誰に疑われようが「俺の携帯で電話してみろ!」の決め台詞。ブラッド氏の身元が分かるや相手の態度は豹変。いやぁ現代の水戸黄門様ですな。

世界的パンデミックという状況では、やっぱりこういう人が必要なんでしょうね。今の世の中をみるにしみじみそう思わされます。本当に。

前半の流れに較べると後半が性急で雑になります。WikiPediaによると、この作品も脚本家が変わったりして、そのドタバタぶりが作品にそのまま表れているようです。

そもそも原作もあるようなのですが「内容が陰鬱」という理由(!)で中身は全く違うとのこと。斯様に大人の世界というのはややこしい。ゾンビのシンプルな生き様(?)を見習うべきかもしれません。

コメント

  1. OJ より:

    この映画は見ました。慢心する人々めがけ不屈のゾンビたちが壁を乗り越えるシーンはお約束感満載でしたね。程度の差はあれ、未知の事態に接した時の人の挙動としては興味深いものがあります。
    超元気なゾンビものとしてはアイ・アム・レジェンドという映画がありましたが、とにかくゾンビが夢中で人を襲い、ゾンビ同士は戦わないという設定が共通してますね。感染症の拡大バージョンという事でしょうか。
    それにしても前半と後半で脚本家が変わっていたとは気がつきませんでした。CPさんの慧眼さすがです。

  2. C&P より:

    もう「超元気なゾンビ」というセンテンスがすでにコントですもんね。「南国のビーチで日焼けする幽霊」とか「冷え性のスノーマン」と同様、ジャルジャルのネタにはなりそうでも、真面目な映画になるとはとても思えません。
    「アイ・アム・レジェンド」も気になるところです。タイトルからしてとぼけた感じが漂ってます。「私は伝説」なかなか言えるものではありません。