トゥルーマン・ショー

Cinema
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(1998年/アメリカ)古い話になりますが、この作品は20年程前に通院していたとき、その待合い室で流れていた映画です。そういう状況のため、いつも途中から見始めて途中で見終えるという「メメント」的鑑賞法でした。つい最近まですっかり忘れていたのですが、「そういえば空からステージライトが落ちてきて主人公がびっくりする映画があったよな」と。というわけで、長い年月を経て初めから終わりまで通しての鑑賞です。何...

ふくわらい

Book
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西加奈子(2012年/朝日文庫)これはまた凄い本を読んでしまいました。要素としてぱっと浮かぶだけでも「ゲシュタルト崩壊(ふくわらい・文章や言葉/目鼻等のパーツ・文字)」「カニバリズム」「普通とは」「美醜とは」「恋愛とは」「分かる・理解するとは」・・・他にも色々あるような気がしますが、主人公の女性、定さんを中心とした個性的な登場人物が「どうなの?」と読者に問いかけてきます。西さんとの対談で椎名林檎さ...

ハウスメイド

Cinema
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(2010年/韓国)出だしが鮮烈でしたね。夜の繁華街で若い女性の投身自殺。大騒ぎになるのかと思いきや、「なんか、人が落ちたらしいよ」「見物行く?」という低いテンションの人たち。ところで、という感じで本編のハウスメイドのお話に。ちょっと幸薄そうな女性が豪邸にメイドとして雇われて、奥さんは双子妊娠中、3高を絵に描いたような主人の誘惑にあっさりのって妊娠。奥さんのお母さんがあれこれ画策して結局流産。そし...

漁港の肉子ちゃん

Book
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西加奈子(2011年/幻冬社文庫)タイトルといい装丁の西さんの絵(クリムト『ダナエ』の模写)といいインパクト大です。それに負けずに肉子さんこと見須子菊子(みすじきくこ)とその娘である喜久子(きくこ)のキャラクターが秀逸です。大阪出身とはいえ、今くるよ師匠もびっくりの天然ボケぶりと母子家庭という状況ゆえに小学校5年生にして諦観の極みに達した感のある喜久子嬢の全身全霊のツッコミが冴えわたります。そんな...

舞台

Book
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西加奈子(2014年/講談社文庫)作者の西加奈子さんと椎名林檎さんの対談を見て、元々は椎名さん目当てで見たにもかかわらず、西さんのキャラクターや発言が素晴らしすぎて、対談に登場した作品を読んでみたい、と。番組中にも作品の一部が紹介されたりしていたのですが、読んでみると印象が違いました。主人公の葉太(ようた)君が29歳のニューヨークひとり旅で様々な人種の人たちとの交流を経て自意識過剰さが変わっていく...

炎上する君

Book
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西加奈子(2010年/角川文庫)表題作を含む8編の短編小説集。「太陽の上」まず主人公が「あなた」というのが新鮮です。著者から「具体的にイメージして下さい」と絶えず言われながら物語が進んでいく感じです。「太陽」という中華料理屋と同じ建物の3階の部屋に3年間引きこもり中の「あなた」の物語。途中「すわ、修羅場到来か?!」と思わされる仕掛けがあってドキドキしました。ラストがじんわりと感動させられます。「空...

あるメイドの密かな欲望

Cinema
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(2015年/フランス・ベルギー)敢えて違う方の邦題のジャケ写を使っておりますが、原作はフランスの作家オクターヴ・ミルボーさんの「小間使の日記」。あるサイトの情報によるとWOWOW放送時にそっちっぽい映画だと誤認させるために付けられた邦題が「あるメイドの密かな欲望」とのこと。ありがちな話です。ちなみに当方は誤認ゆえに鑑賞したわけではありません。ぐぅ。主役はのっけからこれみよがしに不機嫌な表情が印象...

アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち

Cinema
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(2014年/アメリカ)今回はGYAO!で視聴。ジャケットの宣伝文句「稀代の推理作家からの挑戦状」というのはエドガー・アラン・ポーのこと。短編小説が原作だそうです。どんでん返し系ということで選んだんですが、なんせ俳優が豪華です。ヒロインは「モーテル」でヒイヒイ叫びながらも悪者をガンガン倒しちゃうし、「トータル・リコール」でも主人公をグイグイ追いつめる怖い女を演じたケイト・ベッキンセイル嬢。怪しい精...

コロニア

Cinema
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(2015年/ドイツ他)「ハリーポッター」シリーズ、「美女と野獣」など飛ぶ鳥を落とす勢いのエマ・ワトソン嬢主演。1973年のチリ・クーデター頃の史実にインスパイアされて作られた映画です。なんでも監督が9歳のときに授業で知った拷問施設「コロニア・ディグニダ」への怒りを元に映画にした、と。小さい頃に強烈な記憶ってそうそう無くならないんですね。なので映画の主軸となっている「恋人を救うためカルト施設に単身...

ハムナプトラ 失われた砂漠の都

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(1999年/アメリカ)アドベンチャーものということで気楽に観れるかなと。という大方の予想どおり、実に気楽に楽しめました。主役のブレンダン・フレイザー君もイケメンながらコミカルな面もあって、ずっと彼を観ていればいい感じでしたし、敵役(?)のアーノルド・ヴォスルー氏もまさに「怪演」、こちらも安心して観ていられました。何度も「アデル」(2010年/フランス)が頭をよぎったのですが、ヒロインの魅力として...