コンビニ人間 Book 2019/01/03 0 村田沙耶香(2016年/文藝春秋)第155回芥川龍之介賞受賞作品。作者の村田さんと同じくコンビニ店員である主人公の物語という前情報だけありました。主人公の幼少の「死んだ小鳥」や「喧嘩仲裁」のエピソードが彼女の持つ「特異性」をクローズアップするのですが、その先にある「何が特異なのか分からない」という強固な普通さが、世間の「普通」とのギャップとなって、その境界線をぐいぐい揺さぶります。揺さぶられるのは... Book
ゆく年くる年(其の弐) Song 2018/12/31 0 曲紹介ということで、今年も残すところ1時間となりました。ゆく年くる年に思いを馳せつつ、作務衣を纏い正座で作った今年ラストの曲です。間に合って良かった。それでは皆様、良いお年を!!歌詞▼ゆく年くる年(其の弐)(詞・曲:C&P)クリスマスさっと済んですぐ目の前正月大掃除さっと済んでとはいかずに大騒動秋くらいにやっときゃいいようなものを買い出しメモ持って安売りスーパー大混雑かまぼこ・そば・昆布えび天ぷら... Song
アメリカン・ビューティー Cinema 2018/12/28 0 (1999年/アメリカ)これも有名な映画で、なおかつ主演のケヴィン・スペイシー氏が好きなのです。ただ「平凡な核家族が崩壊する過程で、現代アメリカ社会の抱える闇を描き出す」という前説がいかにも面白くなさそうなので観てませんでした。いやぁ、やはりケヴィン氏の一片の隙もない演技が圧巻ですね。表情ひとつとっても至芸です。どうでもいい感丸出しで娘のチアダンスを見始めて、不意打ちで娘の友達に魅かれる表情の変化... Cinema
ブリジット・ジョーンズの日記 Cinema 2018/12/28 0 (2001年/英・米・仏)有名な映画ですが、「ラヴコメディ」という苦手なジャンルのためずっと敬遠していました。他に観る映画がなかった、というネガティブな理由により鑑賞。ヒロインは「シカゴ」のレネー・ゼルウィガー嬢。この作品のために9kg体重を増やしたということもあって、「シカゴ」の印象は全くありません。シーンによって堪らなく可愛く見えたり、どうしようもなく不細工だったり変幻自在です。でも海外の大方... Cinema
ゾディアック Cinema 2018/12/24 0 (2007年/アメリカ)アメリカで1960年代後半に実際にあった連続殺人事件を題材にした映画。あの「セブン」「ファイト・クラブ」「ドラゴン・タトゥーの女」の監督、デヴィッド・フィンチャー作品。主役は相変わらずどっから見ても男前感ギンギンのロバート・ダウニー・Jr氏、「ドニー・ダーコ」「複製された男」のジェイク・ギレンホール氏。新聞記者と新聞社お抱えの風刺漫画家。刑事役のマーク・ラファロ氏は「シャッ... Cinema
きりこについて Book 2018/12/23 0 西 加奈子(2011年/角川書店)西さんはよく「美醜」をテーマに取り上げられますが、本作も「ブス」なきりこさんが主人公の物語です。椎名林檎さんとの対談で椎名さんが「西さんの作品の登場人物は最初の印象とどんどん変わっていくのが凄い」という主旨の発言をされていますが、まさにそのとおりで、きりこさんも中盤くらいまで「うわー、この子ちょっとしんどいなぁ」と思わせて、どこかでそのしんどい「捻じれ」のようなも... Book
アイズ ワイド シャット Cinema 2018/12/23 0 (1999年/アメリカ・イギリス)トム・クルーズ氏とニコール・キッドマン嬢という当時実夫婦だった二人の共演、スタンリー・キューブリック監督の遺作というトピックな作品。のっけからニコール・キッドマン嬢の全裸でスタート。「一体どういうレイアウトなんだ?」とつっこみたくなるトイレに座ったキッドマン嬢とトム氏の会話。どこからどう見てもパーフェクトな夫婦でありながら、パーフェクトに堂の入った倦怠振りです。全... Cinema
どつぼ超然 Book 2018/12/23 0 町田 康(2010年/毎日新聞社)西加奈子さんが好きな作家さんということで。読むのは第123回芥川賞受賞作「きれぎれ」に続いて2作目です。相変わらず泥玉を手づかみで投げつけてくるような文章です。「田宮」という街が舞台なのですが、「お紺の松」のところで「あれ?これはあの街のことでは?」と思い当たる。ご丁寧に有名な像の写真も掲載されているので間違いありません。それからはGoogleMapのストリートビ... Book
アイム・ノット・シリアルキラー Cinema 2018/12/15 0 (2016年/アイルランド・イギリス)これは「サスペンス・ホラー」というカテゴリーでたまたま見かけた作品。主人公のマックス・レコーズ君が街を自転車で颯爽と走っているオープニング。良い感じです。ところがマックス君、どうも学校や家庭でしっくりいっていない様子。葬儀屋の死体処理の手伝いをしてたりしてちょっと変わっていますが、それ以外は自分を上手くコントロールできない年頃の普通の青年です。そんな彼をいじめ... Cinema
イタリア旅行 Cinema 2018/12/07 0 (1954年/イタリア・フランス)WikiPediaによると、「ゴダール に“男と女と一台の車とカメラがあれば映画ができる”と言わしめた、ヌーヴェルヴァーグ の原石的傑作とされる」とのことです。しかし身も蓋もないタイトルですね。冒頭の車のシーンから冗長気味なカメラワークで何とも先が思いやられたのですが、ヒロイン登場でそんなのことはどうでもよくなりました。モノクロ映画でもビビッドに美しいその人はイン... Cinema